チューリッヒ工科大学(ETH)に合格したある学生の、学びに対するスタンスは、海外から大学受験を目指す高校生にとって非常に参考になります。
ちなみに、ETHは、アインシュタインの母校であり、世界の大学ランキングでも常に上位に顔を出す大学です。
海外大に進学する生徒が、なぜ日本式の学習塾に通っていたのか。まず、この点に疑問を感じる人も少なくないと思います。しかし、エピスから海外の有名大学に進学する学生は実は少なくありません。上記のチューリッヒ工科大学だけでなく、アメリカのアイビーリーグや、イギリス・ロンドン大学群のKCLやUCL、カナダのトロント大学など、様々な海外有名大学に進学しています。
そんな学生に共通しているのは、必ずしも「効率重視」でない点です。ここでいう効率とは、「合格に必要な、最低限の学習だけを行うこと」を指します。出願条件を満たすために、条件に含まれない学習はしないことが、時間を最大限に活かす賢い戦略に思えるかもしれません。しかし、現実は違います。実際は、ハイレベルな日本式受験数学や、日本語小論文など、一見すると出願に直結しない「必要のない学習」に、あえて時間を割いているのです。
では、なぜ忙しい受験期に、「必要のない」学習に時間を割くのか?
答えは至ってシンプルで、彼らにとっては「必要」な学びだからです。
出願条件に含まれていないから「必要」としないのか、それとは別に自身が設定するゴールを目指す中で「必要」と判断するのかは、それぞれの受験生のマインドセットに依ります。
例えば、ETHに進学した学生の場合は、アビトゥアの成績を上げるために日本語でわざわざ数学を学んでいたというより、数学に対する知的好奇心を満たすために学んでいたという側面があります。また、どんどんハイレベルな数学を自分で学んでいる同級生が学校にもいたということが刺激になっていました。結果として、アビトゥアの成績にも好影響を与えることになり、大学進学後も高いモチベーション維持したまま次のフェーズへ進む原動力となったのです。
また、UCLに進学した学生も、日本の大学を目指す受験生とともに「日本語小論文」を受講していました。IB(国際バカロレア) の日本語対策になったことは間違いありませんが、目的はそこではなく、時事問題の洞察や考えの言語化を鍛えたいという思いから受講していました。
それが彼らの言う「必要」という概念であり、結果的に受験にも活きているのです。
では、なぜ、このように考えられる受験生もいれば、そうでない受験生もいるのか?
それについては、次回、じっくり考察していこうと思います。
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