大学付属高受験についてもうちょっとだけ。
中でも、いわゆる早慶高校の受験について。
結構あるのが、早大本庄一択受験という要望です。
分かるんですよ、寮があるし。
そのほかの早慶高校は寮がありませんから。
でも、慶應女子にしろ、慶應義塾にしろ、早大学院にしろ、民間の学生寮に入って通ってる海外生は、結構いるんだよな。
だからハナから早大本庄以外の早慶高校の受験を検討しないというのは、ちょっともったいない。もちろん、色々な事情があるとは思いますが、やはり、我々としては検討材料にすべきだということは、強く主張します。
というのも、早大本庄を第一志望に掲げているということは、早稲田大学に行きたい、あるいはそれに準ずる、もしくはそれ以上の学校に行きたいということだと思います。それに加えて、できれば大学受験をしない選択肢を希望していると。
だとしたら、その可能性を高める選択肢を模索するべきだと思います。
海外生の高校入試を見てきて15年になりますが、経験上、早大本庄一択の一本釣りでうまくいった受験って見たことないんじゃないかな。
可能な限り阻止してきたので、数自体が少ないということもありますが。
もちろん、早大本庄でなくても、慶應義塾一択、早実一択というのも同じです。
もともと中大杉並第1志望で、帰国で合格。
するとやっぱり欲が出るんですかね、2月10日に早実だけ、慶応だけ受験するという例が時々ある気がします。
じゃあ、本来は中杉第一志望じゃなかったんじゃん!
これは、本音を掘り出しきれなかった、あるいは早実や慶応が第一志望だと言わせられなかった我々のミスでもあります。
だから、こういう受験生を出してしまったら、猛烈に後悔するわけです。
結果は、ほぼ間違いなく不合格になります。
だって、あわよくばで受かる学校じゃないですから。
受験生の大多数は、それに向けて本気で向き合ってきているわけですから、「もしかしたら」「ダメもとで」で受かるということはほぼないと考えるのが自然です。
上記の早大本庄一択と状況が違うように見えますが、実はそんなに変わらないと思います。
早大本庄しか受けないということは、受かったらいいなという受験と変わらない。
だって、9日受けたらあと早慶高のチャンスがないんですよ。
また、早大本庄一択ということは、2月1日に立教新座受けたり、7日(時には6日)に慶応志木受けたりもしていないから、前哨戦も早大本庄と同等以上のガチ入試も経験せずに、早大本庄入試というある意味最も緊張感のある早慶入試に挑むわけですから。
早大本庄の入試は、「世の中にこんなに中3生っているのか!」と思うほどウジャウジャ受験生がいる物々しい雰囲気の中行われる入試で、結構な確率で思ったようなパフォーマンスが出しにくい入試です。
早慶高校に行きたい。
でも、早大本庄しか受けません。
想像してほしいのですが、いろいろ諸事情がある中で、例えば、行く可能性はないと言いつつも、とりあえず早大学院も受けてみたとします。
そうしたら、早大本庄が不合格、早大学院は合格となりました。
このような状況になったとき、本当に早大学院の入学を辞退しますか??
なんとかして行けるようにする方がほとんどだと思うけどなあ。
自分が見てきた経験からすると、「やっぱり行きます」と、なることが多いと思います。
ですので、もし「一択」で考えている学校があるのなら、一旦立ち止まってリアルに考えてみてほしいと思います。そうすると、新たな可能性が出てくることもあるかもしれません。
後悔のない、そして本人の成長につながるような入試をしてほしいと思っています。
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